作業が終わって親方と雑談を始める。親方の事務所には巨大な川魚の水槽がある。ウグイ・ニジマス・ドジョウ・淡水に馴れたカレイ・川に生息する数種の貝・タナゴもいる。私の庭にも普通の金魚と睡蓮が咲く池と自然の川魚が生活する細長いL字型の池がある。共通な話題がたくさんある。当然魚の話題から話は始まる。それが発展して不条理な社会問題。特に彼は子どもたちへの危機感を強く持っていて私と話が合うのだ。ヤクザと互角に張り合う豪傑の親方でも子どもの事になると涙もろくなるのだ。毎年恵まれない子どもたちのためにある行動をとっている。話題が多くてあっという間に時間が過ぎていく。昔ながらの高い技術を持った修理屋さん、何でも屋さんなのだ。だから私は親しみを込めて「親方」と呼ぶ。やっと新年度の海遊びが始まった。