海はプールのようなベタ凪でエンジン5000回転に上げると軽く20ノット(約37km/時)を超える。雄冬までは時々行っているので見慣れた風景だ。雄冬を過ぎて幌港を過ぎると未知の世界。海岸沿いに行くと距離も長くなり漁網も多くなるので小樽まで直線的に最短距離を走る。波の変化を注視しながら凪の海面を走る。携帯電話をチェックするとやはり圏外の表示。海上無線機とアマチュア無線機の設置が精神的な安心感に繋がり気分爽快。大海原の中を疾走する気分は最高の開放感を味わわせてくれる。12時、船を止めておにぎりをほおばる。その後も延々と凪の状態が続きそのまま小樽港付近に到着した。インターネットに載っている海上からの写真や港湾図を見てもマリーナへの入り口がよくわからない。親方が言っていた「分かりにくい」というのが本当だった。やっと目印の建物を見つけて徐行運転で入港する。
実はその日は小樽のマリーナの休日で担当者は宿直当番1人が対応すると連絡を受けている。しかも担当者と連絡をとるための電話番号を教えてくれない。「こちらから電話しますから」と言うばかり。広くて地図上の指定桟橋がよくわからない。何処に止めたら良いのか聞きたくても電話番号が分からないのでどうしようもない。うろうろしていると誰かが急ぎ足でやって来た。その人の指示で桟橋に係留してホット一息。増毛のマリーナの職員と親方に到着の電話をすると、本当に安心したような声が返って来た。心配かけて申し訳ありません。天候は初心者のために全面的に協力してくれた。天気にもありがとう。
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